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土地の所有者を確定するものが「登記簿」で、それを現地で明確に特定するものが「地図」と「境界標」です。
しかし、「地図」は登記所に十分整備されておらず、「境界標」のない土地は非常に多いのです。
そこで、「登記の現地復元性」を高めるには、正確な地図を作成し、境界標を設置し登記所に備え付けることが大切な作業なのです。
その作業で重要な位置を占める「国土調査法による国土調査(地籍調査)」は「土地の権利関係の明確化」が中心目的とされているのです。
1. 準備 事前データの整理、調査表の作成、調査素案の作成など
2. 実施の体制整備 地権者説明会、地元推進委員の選出、依頼など
3. 現地確認 立ち会い確認、仮杭打ちなど
4. 地籍図・地籍簿の作成 測量、地籍図、地籍簿の作成など
5. 閲覧・異議申し出 閲覧期間は20日間、異議申し出
6. 地籍図・地籍簿の確定
7. 認証 認証の申請、都道府県が検査、国土交通大臣の認証
8. 登記所へ送付・税務課へ送付
A 工程 地籍調査事業計画、事務手続き
B 工程 地籍調査事業準備
C 工程 地籍図根三角測量
D 工程 地籍図根多角測量
E 工程 一筆地調査
F 工程 地籍細部測量
G 工程 地積測定
H 工程 地籍図および地籍簿の作成
E 工程(一筆地調査)の段階では、市町村の職員の呼びかけにより隣接権利者間の合意点に境界標が仮打ちされる。
事実調査はあまり重きを置かれていない。推進委員の重要な役割は当事者の仲裁役というケースが多いと思われます。
登記官は、地籍簿を元に登記簿を修正し、地籍図を登記所備え付けの正式な地図「法14条地図」とする。
1990年ごろから数値法が採用されるようになり、数値データは市町村が保管するが、市町村から登記所へのデータ提供にははっきりしたルールがない状況であります。
ところで、表示に関する登記をする場合において、登記官が地籍調査の成果へ依存する度合いは極めて高いものがあります。
いったん地籍図として完成し「法14条地図」として登記所に備え付けられれば、それを覆すには境界確定訴訟か自己の負担で調査・測量の上関係権利者の同意を取り地籍図の修正申し出を市町村から登記所へ申し出る。
あるいは土地所有者あるいは利害関係人から登記所へ申し出る方法によらなければならないことになります。
「一筆地調査」においては、「筆界」を調査しなければならないのですが、「筆界」について地権者の認識が不十分であり調査担当者の認識も十分とは言えない結果、隣接関係者の現時点での和解線あるいは推進委員の意見にもとづく線が地籍図に反映される場合が多くなっているものと考えられます。
「筆界」とは「当初の所有権界」と考えられますから調査担当者や隣接権利者がこの認識のもとに、十分な主張と証拠の提出により事実の確認を行う必要があります。
それにもかかわらず、現行法上に「現地調査時の立ち会い」は必ずしも必要とされておらず、「立ち会いの弾力化」という方向へ向かおうとしているのはいかがなものでしょうか。
また、国土調査法第6条2項は「市町村は 調査の作業規定を作成」と規定されていてもほとんどの市町村ではこの作業規定が作成されずに地籍調査がなされているようです。
現実に「筆界」認定の誤りから何年も後になって地籍図の修正をしなければならなくなるケースは後を絶ちません。
その度ごとに関係者の負担や、市町村の二重支出が必要になってきています。